スケルトンボディで光るNothing Phone (1)はまるでシンセサイザーだ。

Android界に突如として現れたスケルトンボディのスマートフォンNothing Phone (1)

基盤が丸見えのスケルトンボディを纏ったデザインに「光る」という斬新な機能を搭載したAndroidスマートフォン「Nothing Phone (1)」は、あのear (1)というイヤホンで話題となったNothingから発表された新製品だ。

Nothingはロンドンを拠点とするデザインスタジオで、これまでイヤホンとスマホをリリースし、その広告手法およびデザイン性で話題を呼んだ、ある種謎めいた存在のブランドだ。社長はなんと、あのOnePlusの創業者であり、Googleからの出資を受けて立ち上げたのがNothingという凄まじい経歴を持っている。スケルトンデザインを活かしたプロダクトには、シンセサイザーで有名なTeenage engineeringが関わっている。故に、独創的で新しいデザインが生み出されているのだ。
そんなNothingから新たに発売された初のスマートフォンNothing Phone (1)は日本国内では8月に販売されることが決まっている。私は先行販売の100台限定分を手に入れることが出来たので、ホワイトモデルを紹介していきたいと思う。

まずは動画でかんたんチェック

手にして分かる、高品質かつ斬新なプロダクトデザイン。

開封していく様子は、上の動画を見ていただきたいのだが、Nothingのプロダクトはパッケージデザインからよく出来ている。開ける喜び、自分の物になる喜びを感じるブランド体験設計により期待感が高まる。
本体のデザインはご覧のとおり透けているデザインとなっており、パッと見は背面が透けているiPhoneという印象だ。

しかし手に取るとiPhoneとは全く別物だということに気づく。
サイズ感はiPhoneのProMaxシリーズに近い。大きいのだが重量は軽めなので、持っていて辛さはない。

剥き出しの基盤は、ホワイト塗料でコーティングされ美しくデザインされている。一つ一つの基盤にはそれぞれ異なるテクスチャが施されているためじっくり見た時にいろんな発見がある。

ドット柄やヘアライン、そして金属プレートといった様々な質感がある。そしてそれらが綺麗にガラスの中に収まっている。

ネジ留めも剥き出しだが、それがまた美しい。よく見るとNOTHINGというロゴが刻印されていたりと芸が細かい。近年のスマホ業界はカメラしか進化が無く、昔のAppleのような目だったイノベーションもしばらく無かったが、そこに一石を投じる形の斬新な仕上がりとなった。こんなにワクワクしたプロダクトは久々であり、ブランドの思想に共感できるのも久しぶりである。
そして何より、Nothing初のスマホとは思えない完成度の高さに脱帽だ。

側面はフラットでiPhoneライクなデザイン。

本体側面はアルミを採用し、マットな質感となっている。この辺りは正直iPhoneと同じと言ってもいいくらい似ている。しかしボタン類の押し心地はNothing Phone (1)の方が軽めで押しやすい。

こちら側はボリュームのアップダウンキーが備わっている。iPhoneの場合サイレントスイッチが備わっているが、Nothing Phone (1)には物理スイッチは無い。

上部にはアンテナラインとマイク穴が備わっている。

下部はスピーカー穴、TypeCの充電端子、マイク穴、SIMトレーとなっている。ちなみに国内版も2枚のSIMカードがささるデュアルシムとなっている。通話用・データ通信用と使い分けることが出来るのでかなり便利だ。

妥協の無いカメラ性能

Nothing Phone (1)は、ミドルハイスペックのSoCを搭載しこのデザインなのにも関わらず価格は7万円を切っている。比較的安価な価格設定のためカメラ性能には期待できなさそうなのだが、決して妥協のない2眼構成の高品質なカメラを搭載してるのだ。

1つは広角レンズ。もう1つは超広角レンズ。それぞれが5000万画素という高画素なセンサーが採用されている。そのため、写真と動画のクオリティは思っていた以上に高く、誰でも気軽にいい写真が撮れるのだ。

ただし欠点もある。それは望遠レンズ非搭載のためズームには弱いという点と、シャッター音が爆音な点だ。シャッター音は設定からオフにできるのだが、日本国内発行のSIMカードを挿してしまうと強制的にシャッター音が鳴る仕様となっている。これは本体が悪いというよりは日本のルールのせいだ。盗撮防止という意味で強制的に音が鳴ってしまうのだが、このシャッター音がとにかく独特な音色かつ爆音なのだ。これだけが本当に残念で、静かなカフェなどで気軽に撮影できないのはデメリット。しかし、撮れる写真のクオリティはとても高いので、以下の作例を参照してほしい。

まるでシンセサイザーな背面インタラクション「Glyph Interface」とは?

Nothing Phone (1)の特徴はなんと言っても、光る背面だ。これをGlyph Interfaceと呼ぶ。背面に埋め込まれた数百個のミニLEDが音と振動に共鳴するように光るインタラクションは、新しいコミュニケーションの在り方を示すと同時に、遊び心のあるユニークなデザインとも言える。ただ単に光るというわけではなく、言葉には表しにくい新しさと期待感のある物となっている。これは触ってみないと分かりにくいのだが、この機能に触れると「あ、これはスマホではなくシンセサイザーのような製品なんだ。」と思うほど、楽器のような感覚に近い。音楽に合わせて光るパターンが変わるといったビジュアライゼーションがイースターエッグ的に搭載する等、遊び心が満載なのがオシャレなポイントだ。
実際に動いている様子は下記の動画を見てみてほしい。

ただの光るスマホではない。新しいポジションを生み出したNothing Phone (1)

Nothing ear (1)の時も同じように興奮したのを覚えている。彼らはこれまでになかったブランドポジションを着実に築き上げており、そのブランド思想に共感するファンを集めるブランド戦略により世界中で話題を呼んでいる。
かつてAppleがイノベーティブだったあの頃を思い出すような、期待感のある素晴らしいプロダクトは、私にとって久しぶりである。

Nothing Phone (1)は、単に透明ボディで光るというギミックだけではなく、ブランド戦略、マーケティング、広告手法、そしてデザインに至る全てを細かく設計しているのが垣間見れる珍しいスマートフォンだ。日本発売は8月。ぜひこの新しい体験を手にしてみてほしい。
購入は下記のリンクから可能になる。まずはブランドサイトを見てスペック等じっくりとチェックしてみてほしい。

ブランドサイトを見る

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