NintendoSwitchよりも小さい超小型ゲーミングPC「GPD WIN3」がマジで有能すぎた
先日紹介したUMPCのジャンルには、ゲーミングUMPCという物も存在する。
小さい筐体にGPUを積み、ゲームコントローラーを備えたゲーミングPCの決定版とも言えるGPD WIN3がついに手元にやってきた。
GPD WIN3は、深センのGPD社が手がける最新のゲーミングUMPCだ。クラウドファンディングのindiegogoで出資を募っており、2021年頭に出資して予定通りの5月に受け取ることができた。GPD WIN3は、見た目はニンテンドースイッチのようなゲーム機。中身はハイスペックパソコンという変態端末。夢に見た、ごろ寝しながらAAA級のPCゲームタイトルが楽しめる素晴らしいマシンとなっている。それでは早速開封していこう。
まずは動画でかんたんチェック
ずっしりとした高級感のあるパッケージ
初代GPD PocketからGPD WINを愛用してきた私は、GPD社がどんどん成長していっているのがパッケージを手に取れば分かるほどのマニアックさ。今回のGPD WIN3のパッケージは硬めの素材でピンクゴールドの箔押しが施された“丁寧で安心感”な印象を与えるデザインとなっている。
ただし、ロゴは相変わらず可愛らしいトーン。ここだけなんとかしてほしかったが、とりあえず側面も見ていこう。
箱の側面にはWin 3の文字が箔押しされている。
箱を開けると、中には中国語で書かれた中蓋が入っている。
蓋をめくると、中には本体が見える。とてもかっこいい…。そして小さい。最高のサイズ感とデザイン、そして夢が詰まりまくったガジェットを目前に久々に心が踊った。
本体は置いといて、付属品を見ていこう。この箱の中にはケーブルと充電器が入っている。
急速充電に対応したTypeC端子の充電器。
そしてTypeC to TypeCケーブルが1本付属している。
本体の下には黒い封筒が。この中には日本語表記にも対応したマニュアルと保証書が入っていた。そして、写真には写ってないのだが、ガラスフィルムも付属されていた。初めから付属しているのは非常に嬉しいポイントだ。
そしてこちらが本体。さっそくディテールをじっくり紹介していきたいと思う。
まるでゲーム機。だけどハイスペックパソコン。
こちらが本体。
アナログスティックとボタン類を備えたデザインは、もうゲーム機そのもの。しかし、周知の通り中身はWindows10を搭載するハイスペックなパソコンとなっている。GPD WIN3には2つのモデルが存在し、私が出資したモデルは最高スペックの方。以下に詳細を記載しておくので気になる方は要チェック。持ち運び可能なゲーム機としては非常に優秀なスペックで、ビジネス用途やデザイン業務もこなすことができてしまう。
OS | Windows10 Home 64bitプリインストール |
CPU | Intel Core™i7-1165G7 |
メモリ | 16GB LPDDR4x-4266 |
GPU | Intel®Iris Xe グラフィックス |
ディスプレイ | 5.5インチ(1280×720) タッチパネル |
サイズ | 198mm*92mm*27mm |
重量 | 約560g |
ストレージ | 1TB |
スピーカー | 内蔵ステレオスピーカー |
クラウドファンディング価格 | 約9万円 |
一般販売価格 | 約14万円 (高い…) |
Nintendo Switch Liteと比べてみると、ご覧の通りGPD WIN3の方がさらに小型であることがわかる。このサイズ感にWindows10とモリモリのスペックが内蔵されていると思うとロマンたっぷりで、眺めてるだけで所有欲が満たされることだろう。
本体正面にはゲーム機さながらのボタン類が備わっている。本体右側にはアナログスティック、ABXYボタン、指紋センサー、Xboxボタンが備わっている。ABXYボタンの打鍵感はスイッチのジョイコンのようなストロークが浅めのタイプとなっている。個人的にはとても押しやすいと思った。
左側にはLアナログスティックと十字キー、STARTボタンとSELECTボタン、そしてマウスモード/コントローラーモードを切り替えるスイッチが左端側面についている。
上部にはL/Rボタン、電源ボタン、音量調節ボタン、イヤホンジャック、USB Aポートとなっている。
排気口はまるでNintendo Switchと同じようなデザインとなっており、発熱を抑える仕組みがしっかり組み込まれているようだ。
トリガーもしっかりとした物理ボタンとなっており、スイッチのトリガーよりも押しやすく、持ちやすかった。
下部には左右にスピーカー、真ん中にTypeCポートがついている。TypeCポートは充電するだけではなく画面出力やSDカードの読み取りにも対応した万能なポートとなっているのでビジネス用途でもしっかり活用することができる。スピーカーは左右にあるのでステレオとなっている。音量はなかなか大きく迫力のある音でプレイが可能だ。ただし、低音がしっかりと効いているような音質ではない。単純にボリュームが大きくて迫力がある。といった具合である。
側面から見るとこんな感じ。厚みはあるがホールド感はそれなりに良い。ちなみにこの小さい穴は保体をリセットするボタンとなっている。シャーペンの先などで押せるボタンだ。
反対側面にはmicroSDカードスロットが備わっている。1TBまで増設が可能なのでストレージに困ることは無さそうだ。
本体背面はこんな感じ。左右にはカスタマイズ可能な物理ボタンがついている。背面は発熱を抑えるために穴がたくさん空いているデザインとなっている。
カスタマイズできる物理ボタンはこんな感じ。このブツブツのボタンが押せるようになっている。一見押しづらそうに見えるが使ってみると意外と使いやすかった。
手に持ってみるとこんな感じ。ゲーム機サイズでこのハイスペックマシンを持ち運べるのは最高すぎる…。本当に夢のようなデバイスだ。
キーボードが隠れるギミック
GPD WIN3はゲーム機でありながらも、超小型のモバイルPCでもあるため、画面の下にキーボードが隠されている。
画面を上にスライドすると、ご覧の通りキーボードが出現するギミックが付いているのだ。これを見た方は、どことなく昔SONYから発売されたモバイルPCにそっくりだ!と思ったとおもうが、実はGPDのデザインチームが公式で「SONYのデザインからインスパイアされている」と公言している。個人的にはこういったギミックはすごく大好きだ。
肝心のキーボードはというと、フラットな透明パネルの下にキーが印字されたものとなっており物理キーではなくタッチパネルとなっている。そのため打鍵感は求めることは難しいのだがタップするとブルッとバイブレーションがなる仕組みとなっているので、意外と打ちやすかった。
配列が独特なので慣れが必要だが、簡単なチャット程度ならサクッとこのキーボードでやりとりできそうだなという印象だった。
ごろ寝しながらPCゲームがやりたいならコレで決まり
様々な重たいゲームを試してみたが、想像以上に快適に動作してくれた。デスストやメタルギアソリッド5、FallGuys、グラセフなどといった有名タイトルは問題なくヌルヌルで動作した。このサイズ感なのでどこでも持ち運びができ、布団の中でもPCゲームが遊べるのは本当に魅力的だと思った。
そして、私自身デザイナーなので、GPD WIN3を外部ディスプレイに接続した状態でデザイン業務を行ってみたのだが何一つ不自由なく業務が行えた。ビジネス用途でもばっちり力を発揮してくれるこの超小型のゲーミングPCは、ノートパソコンの革命児と言えるだろう。
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